『ごきチャ(1)』るい・たまち


ごきチャ(1)

半年ほど前、新幹線移動の暇つぶしに、と”ドキドキビジュアル4コマ誌”こと「まんがタイムきらら(※)」を買いました。
当時、想像していた以上に「オチが無い4コマ」が多く、驚いた覚えがあります。

4コマ漫画の基本は言うまでもなく起承転結。
萌え4コマと言えど、それは守られるべきルール。
4コマ目に笑いがドッと起きるのが正しい4コマ漫画の在り方ではないのか。

僕にもそう考えていた時期があったのですが、数ヶ月ほど「まんがタイムきらら」を読み続けるうちに
だんだんとそんなことはどうでもいいことなんじゃないかと思えるようになってきました。

笑いだけが4コマ漫画なのか。
インパクトのあるオチが全てなのか。

『ごきチャ』は、オチらしいオチが1掲載分で二度三度あるかどうかという、
限りなく「オチが無い4コマ」です。
他の4コマ漫画に出てくるような分かりやすいツッコミキャラもほぼ登場せず、
基本的には主人公(ゴキブリ)のほのぼのとしたモノローグで話が進んでいきます。

それでも楽しく読めてしまうのは、安定した絵柄と、巧みな構図によるものなのかなぁと思いました。

デフォルメされたゴキブリのごきチャはとても可愛らしく、喜怒哀楽が豊かに描かれています。
単調になりがちな4コマ漫画の小さいコマの中で、ゴキブリのミクロな視点を活かした構図は
読者に新鮮な印象を与えます。

メリハリの効いた起承転結だけが4コマ漫画なのではなく、
4コマの中の小さな感情の起伏に楽しみを見出す4コマ漫画もある。
そんなことを『ごきチャ』を読んで改めて気付かされた次第です。

それにしても恐らく商業デビュー作と思われるだろうにえらく丁寧な仕事・・・
と、ここまで書いたところでWikipediaのごきチャの項を見たところ、
作者のるい・たまち先生は2006年(今から6年も前!)からmixiや同人誌で『ごきチャ』を描き続けているとか!
しかも最近は能登麻美子さん主演でアニメ化までした人気作なんだとか!
なんてことだ!
そりゃ安定しているわけだ!

※注
今回紹介している『ごきチャ』の掲載誌は、姉妹誌である「まんがタイムきららキャラット」。


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